

第33代理事長
鈴木 美範
諸先輩方より歴史ある社団法人塩釜青年会議所を引き継ぎ、次代を見据えたとき青年会議所活動は、ひとつの岐路に立たされていると感じております。今、地域には様々なNPO団体・市民団体が数多く存在し、それぞれが地域に対する高い志を持ち、すばらしいボランティア活動をしています。そんな中、まさしく公益法人制度改革関連法案が可決され、(社)塩釜青年会議所の今後の活動と方向性も含め、我々は、公益社団法人となっていくのか、一般社団法人となって活動していくのか、選択していかなければなりません。ある意味「公益」という言葉通り、公の利益になるような活動をする団体、または出来る団体こそ、地域から求められているのではないでしょうか。
自分達が子供だった頃を思い出してください、何を夢見て生きていましたでしょうか、この地域で生まれ育ち、子供の頃に描いた夢を持っていた時代が誰にでもあったかと思います。そして、大人になった今この地域は、皆さんが描いた夢を実現できるような地域になっているでしょうか。郷土愛は、今も持ち続けているでしょうか。また地域の中に、目標とする先輩がいたでしょうか。近所付き合いの中で地域が子供を育ててくれていた時代から、核家族化が進み人間関係が希薄化し、地域で子供を守る意識も薄れつつあります。 そのような中、「みなとのまち100km徒歩の旅」も今年度で4回目を迎えようとしております。この事業は、第1回目の開催直前に、我々の活動エリア内で起きた3人もの未来ある若者の命を奪った事故を受けて、その是非を真剣に話し合い、さまざまな思いの中で開催に至った事業であることを忘れてはなりません。この事業より、まさしく「自分の地域(まち)の子供たちは、自分の地域(まち)で育てる」ということを「実践」でき我々にJC活動の本当の意義と生きる力の醸成の大切さを教えてくれた事業です。また、少しずつではありますが、この事業の意義や成果が地域に理解され、多方面からの協力者も増えてまいりました。 今年度は、塩釜JCに対しますます地域からの期待も大きくなってくると思われ、地域のリーダーとして自らを律しつつ、さらに事業内容のレベルアップを図り、この事業を地域の人々が自分たちで動かし、この地域に根付いた事業となりえるよう、人材の育成と外部団体への事業移管を見据え実施してまいります。
我々の地域には、古くから守り続けてきた伝統があります。そして歴史という、すばらしい財産があります。歴史ある街に生まれ育った私たちには、それを先人から引継ぎ守っていくという仕事とそれを正確に伝えて行くという仕事もあります。そして、先輩方が守り、引き継いで頂いた歴史ある第61回塩竈みなと祭陸上パレードを地域の皆様と協力し合って実施してまいります。鹽竈神社、多賀城祉を中心としたこの地域の伝統文化は、地域の我々ものだけではなく、まさに日本の宝であります。今一度、この地域に残る伝統文化を再認識し、地域の人々のみならず、宮城へ、東北へ、日本へ、世界へ、対外的に発信していく新たなまちづくりへの「挑戦」が必要であります。これを行うには、塩釜JCのみならずあらゆる地域の他団体との連携を強化し、「おもてなし」と「おもいやり」の心を地域に醸成し、お互い協力し合うことで、他の地域の方々から「この地域はすばらしいですね」と評価を受けることも、地域のまちづくりのひとつではないでしょうか。「温故知新」過去の事実を研究し、そこから新しい知識や見解をひらき、力強く地域のために行動し、地域の人々へ勇気と希望を与えるまちづくりへと挑戦し続けます。
近年、日本経済が上向きになってきていると報道されておりますが、まさしく地域間格差の広がりが顕著に現れ、我々の住む地域では、依然、中央経済の恩恵を感じることさえ出来ません。しかし、我々青年経済人がうつむいて、嘆いている時間はありません。「暗いと不平を言うよりも自分で明かりをつけましょう」昔、ラジオから聞こえていた名言ですが、今こそ我々地域の青年経済人が行動力を発揮し、もし暗く落ち込んでいる地域であれば我々の力で、明るい豊かな社会を築いていけばいいのです。近年、多くのメンバーに入会を頂き、塩釜JCは、「活気がありますね」と他LOMから言われるようになりました。ここ数年の大事業を乗り越えてきたメンバーは、その事業から学び大きく成長しております。しかし、今一度、日本青年会議所のさまざまなプログラムをしっかりと身につけることにより、さらに大きな人材へと成長できるのではないでしょうか。「聞くことだけでなく、やれる人材を育てたい」そんな想いで研修に重きを置き、「修練」をキーワードに個人のスキル・資質向上を高めていき、そして成長した人材が地域へその力を発揮していきます。我々の成長なくして、地域の成長はないといっても過言ではありません。
綱領の中で「志を同じうする者・相集い・力を合わせ」という一文の「志」という漢字ですが、私はこの「志」の方向性が間違っていなければ我々の行っている活動は必ず地域から必要とされ、広まって行くと思っています。そして、その仲間同士の絆こそ、限られた時間の中で活動していく我々にとって、将来的にかけがえのないものとなって行くはずです。私はあえて「仲間同志」と書かせていただきますが、もっともっとこの地域の「同志」を増やし、より良い社会を創る活動家を増やしていきましょう。それには、確かな情報発信も必要ですし、さまざまな場面での我々の事業に取り組む姿勢が、新たなメンバーへ伝わっていくことでしょう。
我々の義務、我々の責任、我々の使命、我々はJC活動をどのようなスタンスで行っているでしょうか。入会当初は、自ら進んでというより、委員会からのプレッシャーで出てきたりしてなかったでしょうか。家族、会社、仕事等、様々な壁と戦ってJC活動をしているメンバーもいると思いますが、我々がこの地域で活動を行っていかなければならないことも、まだまだ残されています。その活動は、いったい誰のため?地域のため?自分のため?・・・。答えは人それぞれさまざまであろうかと思いますが、ひとつあげさせていただければ「世界平和の為」ではないでしょうか。人間どうしても利己主義になりやすく、お互いが支えあいながら生きていることを忘れがちです。「平和慣れ」しすぎた今の時代、人の命もゲーム感覚で危めてしまう。そんな殺伐とした事件が我々の身近で起こっております。その様な時代を次世代の子供たちに我々が何もせず、ただ受け継がせていいのでしょうか。数年後、「何も行動を起こさなかった大人達のせいで、こんな時代になってしまった」と子供達から言われていいのでしょうか。青年会議所は、そんな時代を変えうるチャンスを皆さんに平等に与えてくれています。年月は、何もしなくても過ぎ去って行きます。苦しんでも、楽をしても一年です。このJCに出会ったチャンスをただやり過ごしていませんか。さあ、使命感を持って行動していこうではありませんか。かけがえのない人生を有意義なものにしていこうではありませんか。今、2008年度のスタートラインです。みんなで明るい豊かな社会の創造というゴールを目指してがんばっていきましょう。
2008年一年間どうぞよろしくお願いします。
